空き家の換気・通水は、定期的な見回りに組み込み、室内の湿気や設備の状態を見ながら間隔を決めます。
会津若松市の手引きには、月1回程度の管理、換気60分程度・通水3分程度という目安があります。
ただし、これはすべての家で守れば十分という保証ではなく、水道の契約、機器の説明書、凍結対策によって作業は変わります。
まず見回りの日を決め、窓を開けるところから、通水後の水漏れ確認と退出時の施錠まで準備しましょう。
目安を出発点にし、自宅の設備と前回の状態に合わせて調整することが大切です。
換気・通水の頻度と時間は、目安と家の条件を分ける
会津若松市「空き家の手引き」の冊子10ページでは、月1回程度を参考にこまめに管理するよう案内し、換気60分程度、通水3分程度を示しています。
予定をまだ決めていないなら、このような管理の目安を参考に最初の訪問日を設定し、結果を記録してください。
一方、サービスの実施時間には違いがあります。
日本郵便の通風・通水オプションは、換気約20分・通水1か所3分程度を案内しており、対象の窓や蛇口を事前に確認するとしています。
分数だけを比較するより、どの部屋・収納を開け、どの排水口まで見たかを確かめることが重要です。
| 訪問時の状態 | 次の予定・対応の考え方 |
|---|---|
| 結露、湿気、かび臭が気になる | 場所と状態を記録し、訪問間隔や湿気の原因を見直す |
| 排水口の水が減り、臭いが出ている | 封水と設備の状態を確認し、早く減る場合は対応先へ相談 |
| 雨漏りの跡や破損を見つけた | 換気の回数だけで済ませず、補修の必要性を確認 |
| 凍結のおそれ・水抜き済み・水道休止中 | 通常の通水を始める前に、地域と機器の指定を確認 |
雨漏りの補修や機器の不具合を、長く窓を開けるだけで解決しようとしないでください。
訪問前に、水道・電気と開けてよい場所を確かめる
室内へ入る権限と鍵を用意し、水道の契約が使用中か、電気設備を使えるかを確認します。
持っていくのは管理メモ、スマートフォン、手を保護するもの、汚れを拭く布など、予定する作業に必要なものです。
窓や雨戸が破損していないか、床が傷んでいないかを安全な範囲で見てから作業場所を選びましょう。
設備の品番が分からない場合は表示と全体を写真に残し、メーカーや管理会社へ、長期不使用時の扱いを確認してください。
止めてある水道を自己判断で開けたり、使い方の分からない給湯器やポンプを動かしたりする作業は含めません。
換気は、部屋と収納に空気が通る順に進める
- 窓の周囲や室内の状態を見て、開けても雨が入り込まない天候か確かめる。
- 安全に開閉できる複数の窓を開け、室内の扉で空気の通り道をつくる。
- 押入れ・クローゼットなどの収納扉も開け、奥の湿気やにおいを見る。
- 換気中に別の点検を進めながら、雨や風の変化がないか目を配る。
- 終了時に開けた窓・収納・室内扉を決めた状態へ戻す。
窓一つを開けてすぐ帰るのではなく、在室中に作業し、閉め忘れを確認してから退出します。
開け放した窓から離れて見守れなくなる場合や、突風・雨の吹込みがある場合は、無理に予定時間まで続けないでください。
換気扇を使う場合も、通電と機器の状態・説明書を確認し、常時運転させれば現地の点検を省けるとは考えないようにしましょう。
通水は、蛇口だけでなく排水口と水漏れまで確認する
通水は、使用できる状態にある設備で行うことが前提です。
キッチン・洗面・浴室・トイレなどを一覧にし、一か所ずつ、水が流れる場所と排水の状態を見ていきます。
TOTOの夏場のトラブル案内は、長期間使わない便器のたまり水が減る場合と、排水トラップの水が蒸発して臭いが上がる場合の対処を説明しています。
排水トラップにたまる水は封水といい、下水側から臭いなどが上がるのを防ぐ役割があります。
水が流れていることだけを見て終えず、蛇口の下や配管の接続部、床に漏れがないかも確かめましょう。
| 作業する場所 | 見ること |
|---|---|
| キッチン・洗面の水栓 | 水の出方、排水の流れ、接続部や収納内の漏れ |
| 浴室の排水口 | たまり水・トラップの状態、流れや異臭 |
| トイレ | 説明書に沿った洗浄、便器のたまり水、床の漏れ |
| 作業後 | 水が止まったか、周囲が濡れていないか、指定の閉栓状態か |
水が引かない、漏れている、異常な音や臭いがある場合は使用を続けず、対象設備と状態を対応先へ伝えてください。
長期不使用の後の水をすぐ飲用せず、飲用再開の扱いは地域の水道事業者や設備の案内も確認します。
冬の水抜きと、見回り時の通水は同じ作業にしない
札幌市水道局の凍結防止案内は、長時間使わないときなどの注意と、水抜き栓による水抜きを案内しています。
寒冷地の空き家や、すでに水抜きしてある設備へ、定期管理だからと通常の通水を行うと、退出後の凍結対策との整合が取れなくなります。
水抜き栓、給湯器、温水洗浄便座など、設備ごとの指定を確認し、再通水と退出前の処置をセットで依頼してください。
作業方法を把握していない場合は、機器の品番、物件所在地、水道の契約、現在水抜き済みかを整理して、水道事業者や設備の対応先へ聞きましょう。
退出前の記録で、次の見回りにつなげる
換気した部屋、通水した設備、実施できなかった場所、気づいた変化を管理メモへ残します。
水栓・窓・玄関の鍵などは、入室時の写真やチェック表と照合して、決めた状態へ戻してください。
気になる場所は全体と近くからの写真を分けて撮り、次回も同じ位置で比べられるようにすると変化を追いやすくなります。
「換気済み」だけでなく、「奥の窓は固くて開けられなかった」など、できなかったことも残しておくと次の対応を決めやすくなります。
設備の状態が前回と違った場合は、そのまま次の定期日まで待つのか、先に相談するのかを、担当者と決めてください。
同じ見回りでポストも確認するなら、空き家の郵便物の転送と定期回収で、持ち帰る物と送付先の変更を整理できます。
見回りの担当や異常時の連絡体制を決める場合は、遠方の空き家を管理するための全体の進め方へまとめています。
現地へ通う負担が大きい場合は、ダレカニの現地確認・空き家管理カテゴリーで、物件の地域に対応するサービスを探せます。
依頼したい作業、室内への立入り、鍵の扱い、報告方法、追加費用を掲載先ごとに確かめてから相談してください。
参考にした情報
記載内容とサービス条件の確認日は2026年10月21日です。
会津若松市:空き家の手引き 2026年保存版(冊子10ページ/PDF12ページ)
郵便局の空き家みまもり ~空き家管理のお手伝い~ | 日本郵便株式会社


